■アルファ菊田の部屋■

■音楽との出会い
僕の記憶の中で、初めて音楽と出会ったのは、バイオリン教室。
別にバイオリンをやってた訳じゃなくて、伯母が僕にバイオリンを習わせようと連れてかれたんだけど、そこは薄暗い教室で中年の先生がとても怖く見えて嫌になっちゃった。

そのころ我が家では、日曜となると親父が得意のハワイアンのレコードを出しては『そこに座って聞きなさい』と半ば強制的に聴かされたんだよね。ハワイアンの、今風に言えば癒し形のメロディーは問題なかったんだけど、ハワイアンドラムの4部音符に載ったダンスビートってのが、女性の、叫び声のような怪しいメロディーを伴っていて、それがだめだった。
オバケをイメージしちゃってね。夜布団に入っても、それを思い出して眠れない事がよくあった。

やがて自分で好きになってよく聴いたのが、『ミッチミラー合唱団』。
白人男性ばかり20人くらいの合唱団で、当時NHKでレギュラー番組もやっていて僕は、人の声の集合体だけでそこまでやるか、というスケールに参っちゃったんだな。『戦場にかける橋』が有名なので、機会があったら聴いてほしいです。記憶が間違ってなければ、イントロは口笛で始まるんだけどそれがカッコイイ。勇気が沸いてくるような気がするんだな。
あとはNHKの『唄のおばさん』のレコードなんかもあってよく聴いたけどこれはレコードプレーヤーの回転数を変えて、45回転なんかはざらで78回転で聴いたりして兄妹弟3人して、げらげら笑いながら聴いてたっけ。後で親父にこっぴどく怒られたのは、言うまでもないけどね

Mitch MillerのCDジャケット


同級生のアルファー菊田(右)と
サイボーグ桑名(左)、
そして妻(枠内) みんな5年生
小学校の音楽の時間は、そこそこかな。
ただ、歌を好きになった瞬間をいまでも覚えていて、確か3年生のとき、機関車か何かの歌があって、その汽笛の音をファルセットでやったらうまい感じで声が出ちゃって、楽しくて気持ちよかったのを覚えてる。後は5年のときに授業で『のばら』(元歌は『アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク』)を歌ったときかな。なんて悲しいメロディーなんだろうって思ってたら、僕は転校しちゃった。

小学校時代は、もう一方でアニメの主題歌に、はまったね。
原点はやはり『鉄腕アトム』でしょ。ほかには『鉄人28号』『サイボーグ009』『おそまつくん』など、挙げたらきりがないけどメロディー的には手塚漫画が良いんだな。
『ジャングル大帝』『リボンの騎士』『悟空の大冒険』『どろろ』あたりで、特に、今は忘れちゃったんだけど『どろろ』のエンディングのテーマが切なくて泣かせるんだ。時間があったら音源探しに行きたいな。
この話しはここまでにしておきましょう。止まりません。

悟空の大冒険


■『ビートルズ』との出会い
実は、小学校低学年のころにビートルズ聞いてる記憶があって、
下校の途中かな、『I Want to Hold Your Hand 』のサビの盛り上がったところがどこかの家の窓から聞こえて来て、何とも言えない歪んだ感じが不快に感じてね。
そのころの僕は、ブルーコメッツやタイガースやスパダースなんかに夢中だったからそれ以上の興味は湧かなかったんだけど、音の種類が明らかに違っていて醤油じゃなくてソース、マーガリンじゃなくてバターってナ感じ。

ヘイ・ジュードの
日本語版シングル
僕がはじめて聴いたビートルズは『ヘイ・ジュード』。
弟がたまたまシングルを買ってきて、それを聴いたのが中学1年のとき。『ヘイ・ジュー・・・』で始まるイントロを聞いたときの衝撃は、いまでも忘れられない。ただし、ドラムの音が何でポコポコ鳴ってるのか訳がわかんなかったけど。そして、僕をビートルズに決定付けた出来事が中3のときにあったのです。
当時『技術・家庭』と言う授業があって、その授業でラジオを作ったんだけど、仕上げがあまりうまく行かなくて、家で調整してチューニングしてたらそのラジオから突然『イエスタデイ』が聞こえて来ちゃってね。もう、感動・島倉千代子状態でね.音質なんかあったもんじゃないから、なおさら郷愁を誘ってそのとき、決めました.『もう、ビートルズで行くっきゃない』って。

つづく・・・・・